印刷・グラフィックデザインの仕事って今どんな感じ?現状と今後について考えてみた

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こんにちは、「トリセツ」担当のマルです。
今回は、タイトルの通り「印刷業界」「グラフィックデザイン」の仕事って今どうなの?今後どうなっていくの?ということについて考えていきたいと思います。

印刷の仕事は減っている?



弊社「一向社」も、印刷業をルーツとする会社で、現在も印刷の仕事は現役で動かしています。昔は工場があり、印刷の機械を保有していたそうですが、現在はアウトソーシングしています。しかし、ここ10年ほどでいわゆる「印刷」の仕事が減っているということは肌で感じています。
私の担当している「トリセツ」、いわゆる取扱説明書についても同じ傾向があります。液晶テレビの取扱説明書を例にすると、昔は200ページほどあった紙の取扱説明書ですが、現在は40~60ページ前後となっています。その代わり、テレビの画面で見られる「電子取説」が機能として追加されました。
書籍や雑誌も紙の本から電子書籍で読む人が増えてきています。
このような現状で、印刷業界は今後どうなっていくのでしょうか。

以下、「印刷業界の市場規模と売上高ランキングによる将来展望」
という記事を引用します。


前述しましたが、印刷市場が現在の印刷業を続けていて、市場規模がプラスに転じていくことはないでしょう。
業界全体が、印刷事業に続く柱を作っていけるかが、大きな課題になります。
今後も、企業はペーパーレス化を進めていくため、私たち印刷業界がとるべき方向は、3つにわかれています。

1.電子書籍、DB解析、機能性商材など、これまでのデータとナレッジを合わせたIT製品や新製品の提供
2.印刷を主軸においた販促などのソリューション提供やコンサルティング業務
3.極限までコスト圧縮をした印刷営業に特化した業務(ネット印刷など)

この3つのどれも実現できない印刷会社は、残念ながら淘汰の対象になります。


弊社でも、印刷(紙媒体)にとどまらず、クライアントの様々な広報・宣伝ツールをトータルでプロデュース・コンサルティングするような業務形態にシフトしています。上記の1~3でいうと「2」に該当するでしょう。
また、「トリセツ」案件で紙取説から電子取説の制作に移行していることは、上記「1」に該当します。
「3」の極限までコストを圧縮した印刷については、この10年ほどで大きく市場を拡大しているネットプリントの大企業に対抗できないので、「1」「2」の方向を今後も模索していくことになるでしょう。

紙媒体の需要が減っている中でも、付加価値の出る印刷とは



印刷の仕事は以前より減りはしましたが、紙媒体の需要が無くなることはまだないでしょう。今の時代であっても紙に印刷することに付加価値を見出せるようなものであれば、依然として需要はあります。
では、これからの時代でも付加価値を出していける印刷物とはどういったものでしょうか?

自分の手元に置いておきたい印刷物


書籍や雑誌なども電子媒体で読む人の割合が増えてきた昨今ですが、紙媒体でしか出せない質感や表現は依然としてあります。たとえば特殊なインクや印刷を使っているもの、形状が特殊なものなどがあります。弊社では以前、クライアントの顧客プレゼントキャンペーン用として制作したカレンダーが、全国カレンダー展で「経済産業大臣賞」を頂いたことがありました。そのカレンダーはかわいい動物柄で、剝がした後エコバッグとしてリユースできるというものでした。
このように、「手元にものとして置いておきたい」と思わせるような工夫ができれば、印刷物にも需要はあるでしょう。

誰かに渡すための印刷物


たとえば名刺や営業ツールとしての会社案内など、渡した人に持っておいてほしいケースにおいても、紙媒体は根強い人気があります。紙媒体ももちろん捨てられたら終わりなのですが、Web媒体だとそもそも見てもらうためにどうするかというところから考える必要があります。紙ならば渡してしまえば、見てもらえる確率は高くなります。もちろん内容によりけりですが、紙媒体のほうがいい(と一般的に考えられている)ツールは多いです。

デジタルコンテンツと連動した紙媒体


最もメジャーな要素として、QRコードからURLを読み取ってスマートフォンで何らかのコンテンツを参照してもらうという手法は、現在でもあらゆる印刷物で使われています。
発展形として、最近ではたとえば「手帳とアプリを連動させて、手帳に書き込んだ予定を各種カレンダーアプリに連動させる」というものもあります。当然印刷物だけではなくアプリの開発等も必要になってきます。
https://skywardplus.jal.co.jp/plus_one/news/nplanner2022_neolab/

グラフィックデザインのスキルを持った人の強みと、今後について



今更ですが、「グラフィックデザイン」の定義は「主として平面の上に表示される文字や画像、配色などを使用し、情報やメッセージを伝達する手段として制作されたデザイン」とのことで、「グラフィックデザイン」といえば印刷物が一番メジャーな媒体と考えていいでしょう。
では、グラフィックデザインを今までやってきた人の強みはなんでしょうか?
紙媒体のグラフィックデザインをやってきた人の特徴として、印刷物は一度印刷してしまうと変更が効かないケースが多く、データづくりに対してその分慎重であるケースが多いと思います。Webデザイン等にシフトする場合であっても、正確であればそれにこしたことはありません。
一方で、これから紙媒体一辺倒では厳しい時代になってきそうというのは、前述したとおりです。
たとえばWebデザインに関するスキルも伸ばしていくのであれば、グラフィックデザインとは違った知識が必要になります。自分の進みたい分野に応じて、新しいスキルを伸ばしていくことが求められてくるでしょう。
複数のスキルを持っていれば、広い視野でより豊かな提案ができるようになっていきますし、グラフィックデザイナーとしての価値も高まっていくのではないかと思います。

まとめ


今回は、「印刷・グラフィックデザインの仕事って今後どうなの?」ということについて見てきました。印刷物・紙媒体は減少傾向にあり、きちんと付加価値を出していく必要がある分野になっていることは肌で感じています。印刷業をルーツとする弊社でも、肝に銘じて仕事をしていきたいと思いました。

この記事を書いた人

マルPROFILE
2005年、一向社に入社。
15年くらい、おもにSHARPさんの液晶テレビ「AQUOS」の取扱説明書(以下「トリセツ」)を作っています。

・Acrobat(PDF)で、トリセツの原稿を作ります。
・InDesignで、紙トリセツのデータ編集をします。
・Dreamweaverで、電子トリセツ(HTML)のデータ編集をします。
・Illustratorで、トリセツに掲載するテクニカルイラストを描きます。
・トリセツの内容を、隅から隅まで校正します。

特技はマラソンで、昔は頑張ってましたが最近はあんまり走れてません…。
趣味は音楽、好きなバンドはナンバーガールです。
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